Scene11 02:20〜 2/2
PCが起動している。
なぜ? 画面の前で立ち尽くす。
あの少女がパスワードを入力したというのか? あり得ない。
だが、他に誰がいる。
あの、女性警官か? わざわざ戻ってきたのか?
――ひょっとすると、組織がとてつもなく無能で、トレインマンのPCすべてのパスワードを統一していたということも、なくはない。
しかし、かといって玄関の鍵はどうした。そこまで共通だというのか。馬鹿げている。
PCはまだスリープモードになっていない。誰かが触れて、そう時間は経っていない。入れ違いか。
モニターには、絶対に見られてはならない画像が映っている。
ジオラマ。
もし、これが見られたのなら。
いや。
認めるしかない。この画像は見られた。おそらく、間違いなく。
ならばオレは、あの少女を放っておけない。
To be continued
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