トレインマンというキャラクターを成立させるため、切符に指紋を付ける仕事。
ある男が担当している。
彼は、組織の人間から「君にしかできない仕事がある」と声をかけられ、素直に従った。
切符切りは今、あるマンションに軟禁されている状態にある。
彼が日常生活で使う品々は、たびたび新しいものに取り換えられる。
なぜなら、組織の予定通りに事が運べば、いずれ切符切りこそがトレインマンの正体として――おそらくは死体で――新聞の一面を飾ることになるからだ。
切符切りがトレインマンの正体になる時、彼が使った日常雑貨は、様々な証拠品として紙面に登場することになる。
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