あの少女――岡田と言ったか。
昨晩から今朝にかけて、彼女がこのマンションに戻った様子はなかった。となれば、オレを警戒して他の場所に姿を隠したのだろうか。現実的な判断だと思う。
でも、どこに?
上手く思い当たらなかった。彼女に関する情報が少なすぎる。頭があまり働かない。
腕時計を見ると、午前10時30分。
うたた寝をしていたのは、ほんの数分間らしい。疲れているからか、ずいぶん眠ったように感じたのだけれど。
少し空腹だ。
睡眠欲よりは、食欲の方が短時間で満たせる。
ここを見張る意味も、あまりないだろう。朝食をとろうと決めた。
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